園長コラム −太陽幼稚園はふるさと−「幼稚園を卒業しても来られる場所の一つ 自然学校サマーキャプ」

 長い夏休みいかがお過ごしでしょうか。一日も早く幼稚園や学校が始まって欲しいと思う保護者様の気持ちは痛いほどよく分かります。

 7月下旬に2泊3日で幼稚園を卒業した小学生以上の子を対象とした、キャンプが行なわれました。50年前、園児と同様に卒業生のキャンプも開始したので、かれこれ半世紀が過ぎました。以前は小学校1・2年生のキャンプと3年生以上〜中学・高校生の二手に分かれて行なっていました。今は小学生から高校生が一緒に清里にキャンプに行っています。転居して海外に行った子が、一時帰国して参加する。北海道、九州からの参加も珍しくありません。きっと幼稚園時代が懐かしく、参加するとそこがふる里になるのではないでしょうか。参加してくる子の特徴は「よく喋る」「よく食べる」「よく考えている」そしてありのままの自分自身を出しているということが挙げられます。1日1日のスケジュールは決められていますが、子ども達の健康状態を観察しながら変更をします。自分で選び、考えて行動することがポイントです。食事の量、食べる物、遊ぶ場所も。ソフトクリームも好きではない子は食べません。また、過去にはみんなとお風呂に入るのは嫌だといい、お風呂に2日間入らなかった子もいます。

卒業生のキャンプに行くと関心することがあります。それは協調生があるということです。幼稚園時代にあんなに暴れ、揺れ動き、泣き叫び、暴言をはいた子が、今では友達を尊重し折り合いをつけられるようになるのです。参加している他の子ども達のニーズを瞬時に受け止め、対応している様子を見ると驚きと感動を覚えます。果たして私たち大人にはできるのでしょうか。

清里という場所は川崎にはない自然の宝庫です。清里の広大な大地の中に包み込まれるから、ありのままの自分が出せるのではないでしょうか。今夏参加した、海外から帰ってきた子にこんなことを聞いてみました。「よく海外から来た子に、急に『明日からキャンプだけど行く?』と聞くと『行く!』と即答する。初めての人との会話や生活も躊躇しない、お母さんを恋しがらない、どんどん一人で生活ができる子が多いんだけど、何で?」「う〜ん・・・多分、日本はルールがありすぎる。こうしなきゃダメ、とかを大人に色々言われるからじゃない?もっと自由にしてあげて欲しいな」日本は同じことをしていると安心する風潮があります。失敗を恐れてなかなか自分で考えて行動できないことが多いのではないのでしょうか。

3日間のキャンプのプログラムの中に、キャンプファイヤーがあります。と、言ってもほぼ子ども達の出し物なのですが。これも50年も続いていますが、この出し物、1グループの出演時間は5分程。子ども達は、清里に着いたらこの出し物の説明を聞き、そこからグループで相談し、次の日の夜には披露します。この出し物に命をかけていると言ったら大袈裟ですが、なぜこんなに熱量を注げるのか、側から見ていると面白過ぎます。企画、司会、全て子ども達です。なぞなぞ、ダンス、モノマネ、早口言葉、創作怪談、歌。子どもも大人もお腹を抱えて笑い、涙で一杯になります。この出演の中にも、前述した子ども達の感動的な心がたくさん現れるのです。

最終日、「さよならの会」で教員から「来年もキャンプに来たい人〜?」の声に、「はい!」「はい!」「はい!」「はい!」とたくさんの手が挙がりました。ところが「絶対ママにダメって言われる」「言っても無駄」 

どうか、何でも言えるこの素直な子ども達が、これからもなりたい自分でいられますように。保護者の皆様、お誕生日会で我が子に伝えたメッセージを忘れないでください。