園長コラム 4月の子ども達

 新年度が始まり2週間が経ちました。満開の桜の下で遊び、初夏を思わせるような陽ざしの下、すでに水遊びが盛り上がっています。

 それぞれ初めての入園を経験し、進級の経験をしている子ども達。すまして過ごしているように見えますが本音は疲労困憊です。ただ嬉しいことに、園から帰宅しご家庭へ帰ると素の自分をしっかり出し、イライラしたり、スキンシップを強く求めたり、聞き分けがない状況があると伺いました。社会ではいい自分を出し、ホッとできる家庭に帰ると丸裸でいられ、それをしっかり受け止めてくださる保護者様がいらっしゃるということが非常に健康的で、かつ子ども達にとって何よりの環境です。

 大人で言うと、初めて見知らぬ社会に出て働き、そこにいる方と良好な人間関係を作り仕事をして、くたくたになり自宅に戻る。家に帰って素の自分になりたいと思い帰宅する。帰った場所がくつろげる場所であれば次の日のエネルギーになります。ありのままの自分が出せるご家庭がいかに大事な場所かとう言うことになります。今まさに年少のみならず、全学年が揺れ動いています。

 現代は何でも携帯で素早く調べられます。不安定な時こそゆっくりな時間の中で子ども達を受け入れ、信じて待ちましょう。子ども達は大好きな人と離れ戸惑っています。どんな姿の我が子でも「ド〜ン!」といきましょう。子どもは未熟ですがよ〜く考えています。泣く子も黙る外遊び。不安な子ども達には余計な言葉は不要です。空をあおげば雲があり、眩しい光があり、鳥が飛び、風がそよぎます。水があり、石があり、花があり、土もあります。そんな自然の環境は人間を安定させる格好の場所です。これから益々戸外での活動が主になります。一人一人安心材料は皆違います。そんな揺れに私達大人はどこまでもどこまでも、とことん付き合います。